「羽生」を「はぶ」と読むか「はにゅう」と読むか問題

についての世間の趨勢は、私の独断と偏見によれば

  • 羽生善治棋士の七冠達成前:羽生という地名を知っている人は「はにゅう」、知らない人は…何て読んでたんでしょう?*1
  • 羽生善治棋士の七冠達成後:羽生在住の人とかは流石に「はにゅう」でしょうが、大抵の人は「はぶ」。
  • 羽生直剛選手の日本代表入り後:「はにゅう」派がだいぶ勢力回復するも、依然として「はぶ」派優勢か。
  • 最近:どうなんでしょう。羽生七冠時代をよく知らない高校生くらいだと「はにゅう」って読む人が多いのでしょうか。

ってな具合に変遷してきたと思うのですが、そんな中こちらの文章に「羽生高速道路」なる語が使われているのをふとしたきっかけで発見しました。
前後の文脈からして、羽生善治氏が以前語った「高速道路」の比喩(参考:google:羽生善治 高速道路)を踏まえてのことでしょうから「はぶこうそくどうろ」と読むべきと思うのですが、その件が思い浮かばないと「高速道路、ってことはその道路が通ってる地名かなぁ」という推測で「はにゅうこうそくどうろ」と読んでしまいそうですよね。なんという罠。
このように前後の文脈を読解した上でちょっとした雑学も投入しないと正しい音読すらままならない*2という、日本語の奥深さを改めて感じ入った次第です。

で、視覚障害者と縁深い身としては、音声ブラウザはこういうのをちゃんと読み分けてくれるのだろうか、と心配になるわけですが、試しにFirefox対応の音声読み上げアドオンを拾ってきて実際に確認してみたところ、羽生高速道路どころか「羽生善治王将」ですら「はにゅうよしはるおうしょう」と読む始末で、全然対応できていませんでした。
なお、実際に視覚障害者の方々が使っているような市販の音声ブラウザ(音声読み上げソフト)ならもっとちゃんと読み分けてくれるのかもしれませんが、それは流石に未確認です。市販品の性能はいかほどなのでしょうか。気になります。

*1:私は最寄り駅の路線図に羽生駅が載っているような場所で生まれ育ったので、羽生という地名がどの程度有名なのかよくわかりません。

*2:といっても、黙読するだけなら読みがわからなくても問題ないわけで、それがまた日本語の面白い点だとも思うのですがそれはまた別のお話。