日本国際賞と京都賞

id:next49さんの2700億円でもう一つノーベル賞作っちゃおうよ - 発声練習の記事を読んで、「それ、日本国際賞でいいんじゃね?」と思ったら既に同じことをコメントしている方がいました。
「日本もノーベル賞級の賞を持とう」というご意見自体には大いに同意しますし、既にある賞を有効活用する案も支持しますが、日本国際賞と元記事で挙げられている京都賞のどちらがよいのかなぁというのは考えどころだと思います(両方とも補強するのでは印象が分散してしまいますし・・・)。

というわけで、ちょっとだけ調べた範囲で両者の関係などをまとめてみます。

設立時期

日本国際賞の母体である国際科学技術財団のサイト京都賞の母体である稲盛財団のサイトによると、日本国際賞の創設は1983年、京都賞1984年だそうです。日本国際賞の方がちょっとだけ早いんですね(ただし、授賞回数は両者とも2009年の授賞が25回目と同数の模様)。

賞金

両者とも1分野(1部門)につき5,000万円のようですが、日本国際賞が年間2分野なのに対して京都賞は年間3分野なので、総額では京都賞の方が多いことになります。

列席者など

今年4月の第25回日本国際賞授賞式には、天皇皇后両陛下を筆頭に、衆参両議院議長、最高裁判所長官内閣官房長官文部科学大臣などの重要人物が列席されていました。

一方、昨年11月の第24回京都賞授賞式には、(稲盛財団サイトでわかる範囲では)高円宮妃殿下がご臨席された他、麻生首相ら各国首脳からの祝辞が披露されたそうです。

閣議了解と国歌

国際科学技術財団のサイトによると、日本国際賞の創設に際して以下の内容の閣議了解がなされたとのことです(昭和58年10月28日)。

財団法人 国際科学技術財団が授与する日本国際賞が、人類の平和と繁栄のために科学技術が果たす役割についての認識を深め、広く人類の発展に寄与しようとするものであることにかんがみ、その実施に関し、関係行政機関は必要な協力を行うものとする。

その影響と思いますが、日本国際賞授賞式では例年君が代が演奏されています。

一方、京都賞については稲盛財団サイトを見る限り閣議了解に類する事項や国歌演奏の有無に関する情報が見つからなかったのですが、私は実際に授賞式を見たことがありませんので断定はできません。
ただ、推測としては、上述の通り京都賞の設立以前に日本国際賞に関する閣議了解がなされ、国家として日本国際賞をバックアップするという流れになっていたため、京都賞については国家としてのバックアップはしにくい(もしくはする必要がない)状況だったのではないか、とも考えられると思います。

知名度

私個人の話としては、日本国際賞については国際科学技術財団の研究助成授与式に出席した際に財団の方のお話を聞くまでその存在を知らなかったのですが、京都賞については院生の頃から(おぼろげながら)存在は知っていました。また、記事の雰囲気からして恐らくnext49さんも日本国際賞についてご存知なかったか、少なくとも印象が薄かったのではないかと想像します。
ただ、これについては自身の専門分野(私は数学、next49さんは多分情報科学系)が京都賞の対象分野に入っているという点がかなり影響しているようにも思えます(日本国際賞は科学技術の全分野が対象なので、そちらにも入っているといえば入っているのですが・・・)。なので、例えばどちらの賞の対象にもなっていない分野の方に対する知名度についてはちょっと私ではわかりかねます。

まとめ

賞の規模という点では京都賞に軍配が上がるのですが、上述の私の推測が当たっているとしたら、国家的なバックアップも含めた格式という点では日本国際賞の方が相応しいようにも思えます・・・
う〜ん、難しいですね。両方統合しちゃうというわけにはいきませんしね・・・