「浦和レッズ」はあくまで日本スポーツ界では「特殊事例」ですよ

(注:追記あり

元ネタはhttp://d.hatena.ne.jp/sean97/20080331/p2。といっても、タイトルの「消費者至上主義」には触れず、

最近思うのが、スポーツの世界。

こんな出来事とか。

以降の内容について思ったことなど。

日本のスポーツ界において、「浦和レッズ」は「特殊事例」の代表例

なので、「浦和の惨敗にサポーター“抗議デモ”」という記事一つだけを具体例として、日本におけるスポーツ観戦の傾向を語るのは危険ではないかと。

まず、サッカー(もしくはサッカー界)自体が、スポーツ(スポーツ界)の中ではかなり特殊な存在と考えられます。どう特殊なのかを筋道立てて説明するのは難しいですが、世界での普及の度合い、観戦者の熱狂ぶり、またあれだけ大規模な国別世界一決定戦とクラブチーム世界一決定戦を両方とも持っている点、などが判断材料として挙げられるでしょう。

で、日本サッカーの中でも、例えば「日本代表」と「Jリーグ」はまた異質な雰囲気を持っていると思います。「地域密着型」を理念の一つとする、そしてそれが実を結びつつあるJリーグに対して、日本代表はもともと地域に密着するわけにはいかない存在ですから、どちらが望ましいかという話はさておき、両者で傾向が違っていくのは自然なことと言えましょう。

さらに、Jリーグの中でも「浦和レッズ」は特殊な存在です。どう違うのかは、スタジアムの雰囲気を他チームの試合と比較していただければ一目瞭然でしょう。戦績もACL優勝、クラブW杯3位をはじめ近年ではJリーグの筆頭と言えますし、入場者数という数字を見ても、最近の数字で浦和に負けてないのは新潟くらいのものです。おまけにインドネシアで試合があると聞けば200人近くも応援に行っちゃうわけです。色々な意味で、浦和レッズJリーグの中で「普通じゃない」チームの代表例です。

なので、浦和レッズのサポーターが敗戦後に抗議デモを起こしたことだけでは、日本でのスポーツ観戦の傾向を推し量るのに充分な材料とは思えません。
これが、「神戸製鋼の惨敗に抗議デモ」とか、「東レの惨敗に抗議デモ」とか、「チーム青森の惨敗に(後略)」とかいう事例が他にもあるのならまた話が変わってきますが。

サッカーにおいて、「サポーター」はただの「観戦者」ではない

という点については、元記事へのid:inumash氏のコメントや、「http://d.hatena.ne.jp/rajendra/20080403/p2」という記事をご覧いただければ、私の言いたいことは全て尽くされています。

そもそも、引き合いに出されているアメリカのスポーツだって、世界的には相当特殊な存在

だと思います。何というか、野球、アメリカンフットボール、バスケットボール、と並べてみると、アメリカで人気のあるスポーツって独特の雰囲気がありますよね。しょっちゅうプレーが切れて時計が止まるところとか。
なので、「アメリカでは観衆とチームの間にドライな関係が成り立っている(それに引き替え日本では云々)」と言われても、むしろそれはアメリカだからこその現象なんじゃないかなぁ、なんて思ってしまいます。


まとまりのない文章になりましたが、長くなったのでこの辺で。


(追記:2008年4月6日午前9時5分)
冒頭の抗議デモの記事、見えなくなっちゃいました。まぁ、浦和レッズのサポーターの抗議デモは今回に始まった話ではないので、ソースについては検索すればいくらでも見つかるでしょう、きっと。