初めての経験×2

大学で講義

某大学で、暗号や情報セキュリティの研究者(平たく言うと、うちの職場の人たち)が交代で話をするオムニバス形式の講義があって、この前私の番だったので1コマだけ講義をしてきました。
私は今までTAは務めたことはあったものの講義は今回が初めてだったのですが、いや〜なんというか、「定義→定理→証明」じゃない講義って自分でやってても何か不思議な感じがしますね。改めて思い返してみると大学(院)の後半7年間はずっと「定義→定理→証明」な講義しか受けていなかったわけで、すっかりそのリズムが染み込んでいたんだなぁと改めて実感しました。

余談ですが、講義の冒頭、担当の先生が学生に私のことを紹介する時間があったのですが、なぜかそのときに『最後の審判』の話題がまたしても出されました。
あれには私も面食らいましたが、学生さんはさらに面食らったことでしょう。なんでセキュリティの講義で将棋の話なんだろう?という感じで。

しかも講義の後、講義を聴いていた韓国人の研究員の方から『最後の審判』はどういう作品なのかと質問されて、韓国将棋は知っているけれども日本将棋は存在ぐらいしか知らないその方に一から説明することになりました。
その方曰く韓国将棋には持駒の概念がないらしく、そもそも持駒の概念や持駒を打って王手する/王手を防ぐ行為から出発して、千日手や打歩詰の概念も含めて全て説明するのに30分くらいかかりました。まぁ、話していて面白かったのでいいんですが。

査読

初めて論文の査読というものをやりました。しかも今まで一度も査読の話が来たことなんてなかったのに、二日連続で別々の論文誌から査読依頼が舞い込むというアンバランス振り。
査読という行為の性質上周囲に相談するわけにもいかないので完全に手探り状態でしたが、とりあえず〆切には遅れないように心がけました。査読を受ける側にいると、査読期間の長さにはうんざりさせられますからね。

私もようやく、論文誌の査読が回ってくる程度には研究者として認識されるようになったのだなぁ、と感慨に浸っておりました。
あと、査読は大変ですが、論文本体や参考文献など色々な論文を強制的に読まされることになるので、その意味では勉強になりますね。査読は大変という話をよく耳にしますが、悪いことばかりでもなさそうです。まぁ、時間的余裕がある場合に限って、ですが。