やっぱり数学のできる人材は必要だよ

先日読んだ情報科学分野の論文*1に、有限体のtrace mapやらsymplectic formやらrational normal curveやら、大学の教養課程の数学ではまず出てこないであろう「高度な数学」がさも当たり前のように出てくるのを見てちょっと目眩。


内容の難しさに対する目眩ではなく、向こう(欧米)ではそれだけ数学の素養のある情報科学分野の研究者が当たり前に存在している、という事態に対してのものです。
(今回の一件だけならサンプル数1だからという話で済むかもしれませんが、欧米の研究者の論文を読んでいて日頃から感じていたことでもあったので。)
勿論、日本にだって数学のできる情報科学の研究者もおられますが、私が見る限りそのような方々は日本ではまだまだ「特別な存在」であって、日本の情報科学分野が世界のトップと渡り合っていくことを考えるとスポーツ的に言えば「フィジカルで負けている」状態だなぁと強く感じる次第です。


何とかしなければ。

*1:より詳しくは、量子メッセージ認証方式に関するプレプリント