id:MarriageTheoremが非研究者の妻に自分の研究を紹介するための10件
(元ネタについては例えばこのへんとか)
まあ、どのくらいの数のid:MarriageTheoremがそういう妻をゲットできるかは別にして、
「オタ研究者ではまったくないんだが、しかし自分の研究を肯定的に黙認してくれて、
その上で全く知らないid:MarriageTheoremの研究の世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」
ような、数学マニア研究者の都合のいい妄想の中に出てきそうな妻に、自分の研究を紹介するための研究テーマを10件選んでみたいっつーか、さっき妻に先日の記事絡みで「一体どれだけ共同研究やってるのよ」と訊かれたのをきっかけに自分が今抱えている研究テーマを数えてみたら(単独、共同合わせて)ちょうど10件だったからパロディのネタにしてみようと思ったわけですよ。もしくはいい加減自分でもこんがらがってきたので備忘録代わりに。
ただ、ここで話全開にしてしまうと、妻やブログ読者どころか共同研究先との関係が崩れるかもなので、ネタばらしは控えめに。
隠れ部分群問題に対する量子アルゴリズム(単独)
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、就職以前の研究対象である「群」と関係していて、現在の職場への入所を決定づけたテーマという点では外せません。研究期間は4年の予定。
電子透かしに用いる結託耐性符号(外部・内部共同)
id:MarriageTheoremが考える「一般人に受け入れられそうなテーマ」。実際は?
完全除去順序の符号つきグラフへの一般化と超平面配置への応用(外部共同)
計算用紙の図をみた妻は「ダ・ヴィンチの絵みたいだよね」と言ってきた(実話)のですが、そんなことは狙ってません。
コクセター群の同型問題(単独)
「やっぱりid:MarriageTheoremは数学の人だよね」という話になったときに、そこで選ぶのはグラフと超平面配置のネタでもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、このテーマにかけた大学院生時代の自分の思いが好きだから。
断腸の思いで証明の記述を削りに削ってそれでも80ページ超のプレプリントを当時の自分は冗長とは思わなかったし、もう削れないだろうと思ったけれども、一方で今の自分だったらきっちり60ページにできるかもとも思う。
自分の院生時代を形作ってきたものが捨てられない数学オタク。
物理乱数の偏りを軽減する事後処理関数の性能評価と限界値(外部共同)
今の若年層で物理乱数生成器見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど。
二進無限列におけるあるパターンの含有率の下界、および擬似乱数生成器の解析への応用(単独)
数学者の「目」あるいは「証明技術」を教えたい、というお節介焼き。単純に楽しんだ。
安全性概念の話(単独)
これは地雷。こういう数学者としての見解をこういう形で定式化して、それが暗号研究者に受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。
量子誤り訂正符号(外部・内部共同)
それなりに収まりはいいだろうし、研究する価値はあるのだろうけど、他にもいいテーマがありそうな気がする、などと思いつつ。
「駄目だこのマニアは。俺がちゃんとしたテーマで共同研究してやる」というのは大歓迎。