「仕事ない「博士号」さん、高校教員になりませんか」(読売新聞)

仕事ない「博士号」さん、高校教員になりませんか

 博士号を取得しながら、定職に就けない「ポストドクター(ポスドク)」が急増するなか、大阪府教委と大阪教育大は、来年度から京都大大学院理学研究科のポスドクらのうち、教員を目指す人を対象に、高校の理数系の専門教員として養成するプログラムを開設する。

 ポスドクの活用と、子どもの理数離れの食い止めを同時に狙った策で、現場実習や教員免許に必要な科目を受けることができる全国初の試みという。
(後略)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091206-OYT1T00457.htm

個人的には良い試みなのではないかと思います。博士号を取るのに求められる資質と教員に求められる資質は必ずしも一致しないはずですから上手く行く事例ばかりではないでしょうが、そのような危険性を鑑みた上でも推進する価値のある策だと思われます。


ただ、教員というのは、ポスドクの人達が目指している(いた)であろう研究職と比較して少なくとも同等以上に重要な仕事ですから、研究職に就けないからといってあまり軽い気持ちで目指すべきものではないと思うんですよね。
というわけで、この記事の題名の軽いノリにはあまり良い印象を受けません。私は研究者側の目線で見ているわけですが、実際に教員をされている方などは気分を害されたりしないんでしょうか。
制度自体は、「教員を目指す人を対象に」とあるので、その辺りもちゃんと考慮した上で設計されているものと推測するのですが。