日本で女性数学者があまり多くない理由について

2008-07-25 - tama * fuwari : NEWS Watchingのブックマークコメント経由で知った以下の文章は、面白いのでぜひ一読されるとよいと思います。
♀は数学が苦手か? - 地下生活者の手遊び
♀は数学が苦手か?・補足 - 地下生活者の手遊び

数学者というのは、数学において、純然たる能力差別主義者なんだと考えますにゃ。数学者にとって、性別も人種も思想も関係にゃーんだよ。ただ研究者の能力というか、研究の結果だけが問題になるのですにゃ。

♀は数学が苦手か? - 地下生活者の手遊び

これには強く同意。いや、現在全ての数学者が性別や人種や思想による差別を数学に持ち込んでいない、とまでは流石に言い切れませんが、それでも上の文章が限りなく真実に近くあってほしいし、今後もあり続けてほしい、そう願います。


で、にもかかわらずなぜ日本で女性数学者があまり多くない*1か、という話ですが、その理由としては「大学や大学院の数学科は男ばっかり」という現状がやはり大きいと思います。
私自身の経験としては、自分が数学科に入った年の同学年に女性はゼロで、一つ下かもう一つ下の学年に女性が3人入ってきた(全部で45人位のうち)のが大ニュースになったりしたものでした。
「数学に性別は関係ない」という意見には頷きつつも、例えば男性用と女性用のトイレの数が圧倒的に違うとか、夏場に汗だくの男どもに囲まれて何時間も試験受けなくちゃならないとか、週末に級友(←少数派の女学生にとっては、高確率で異性)の家でセミナーとかもしずらいしづらいとか、周囲の男子学生が皆ことごとく(数学以外の)何かのオタク/マニアだから話に加わりづらい、とかそういうちょっとした不便が積もり積もって、数学に関する能率に微妙な差を与えて、数学者になれるかなれないかのぎりぎりのラインにいる女性を「なれない」側に追いやってしまう、という要素は無視できないのではないでしょうか。


そう考えると、数学科のある女子大は貴重な存在ですよね。本気で女性数学者を増やしたいとしたら、その辺の大学に何らかのサポートをしたほうがよいのではないかと個人的には思います。

*1:正確な数字は知りませんし、個人的な感覚としてはむしろ微増している気もするのですが、多くないのは確かですよね